
先日「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」を観てまいりました。
連日の猛暑に閉口しておりましたので、涼しいところで芸術鑑賞も悪くないとなった次第です。文字には何も反応しなかったのですが、狩野永徳の唐獅子図屏風(右隻)の迫力には圧倒され、北斎の西瓜図にはなぜこんな構図が浮かぶのかと唸り、高村光雲の矮鶏置物には一時も静止することの無いであろう鳥をなぜ360度精巧に彫れるのかと首を捻りました。最も惹かれたのは海北友松の網干図屏風でしょうか。枯淡、寂寥というのでしょうか、妙に惹きつけられました。この作品が宮様の審美眼に適いお求めになられたものなら、私の審美眼も大きく外れてはいないということでしょか???